「スマホ」が子どもに与える影響②(乳幼児期の遊び編)

今回は、乳幼児期の発達に焦点を当て、スマホ利用が子どもの「創造的な遊び」に与える影響について解説します。

【創造的な遊びの減少】

子どもは遊びのなかで、想像力、社会性、集中力など、さまざまな力を育んでいきます。ごっこ遊びや積み木遊びなど、自分の思いや工夫を表現する遊びは、発達にとってとても大切です。

しかし、スマホは小さな画面のなかで完結するため、「自分で考えて何かを生み出す」といった経験が減ってしまいがちです。その結果、遊びそのものが受動的となり、想像力や主体性、思考力が十分に育ちにくくなる可能性があります。

最近はスマホでも、作ったり考えたりできる知育アプリもありますが、乳幼児期にはやはり、実際に手で触れたり、音や感触を確かめたりといった、五感を使った体験がとても大切です。画面の中の二次元の遊びよりも、実際の物を動かしながら遊ぶ方が、より深い学びや発達につながります。

乳幼児期に遊びを通してこれらの非認知能力を高めていくことで、就学に向けて、学びに向かう力を身につける土台を作ることができます。

はじめてのペーパープレイブック」や「ペーパープレイブック」、「ビーチ積み木セット」は、創造的な遊びができ、親子で一緒に楽しめて、発達にもつながるおすすめのアイテムです。

この記事を書いた人

松山東雲女子大学准教授

鏡原崇史氏

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広島大学大学院修了(博士〈教育学〉・公認心理師)。専門は発達心理学および特別支援教育。 療育施設で障がいのある子どもの支援に携わったのち、発達段階に応じた支援法や療育プログラムの開発に取り組む。 現在は松山東雲女子大学で保育士・幼稚園教諭養成の科目を担当しながら、保育所・幼稚園・こども園や小学校などを巡回し、 子どもたち一人ひとりの発達に即した助言や支援を行っている。 愛媛県特別支援教育専門家チーム委員、松前町子ども・子育て会議委員も務める。