5月・6月に増える「学校に行きたくない」の理由と関わり方

 新学期が始まって少し経つと、「朝なかなか起きられない」「学校に行きたくないと言うようになった」といった変化が見られることがあります。特に5月から6月は、このような変化が出やすい時期です。

ゴールデンウィーク明けは要注意

 4月は、入学やクラス替え、担任の交代など、学校での生活環境が大きく変化する時期です。新学期が始まってからの1ヶ月間、新しい環境に適応しようと、子どもなりにかなり無理をしています。ストレスは無意識的にかかっていることもあるため本人は自覚していないことも多いのですが、緊張した状態でがんばり続けているのです。その反動が、5月以降に出てきます。特に、ゴールデンウィークで一定期間学校に行かない生活が続くことで、「学校に戻るしんどさ」がよりはっきり感じられるようになります。

梅雨の時期も注意が必要

 6月の梅雨の時期も注意が必要です。梅雨の影響で、子どもの心や体の調子が崩れやすい時期です。雨や曇りの日が続いて日照時間が減ることが影響し、やる気が出にくくなったり、気分が落ち込みやすくなったりします。
 文部科学省(2025)の調査では、不登校の児童について学校側が把握した事実として、最も割合が多いのは、「学校生活に対してやる気が出ない等の相談があった」(30.1%)となっています。子どもが「学校に行きたくない」理由が「やる気」や「気分」の場合、怠けと捉えられがちですが、軽視できない変化のポイントです。

保護者が気を付けること

 4月には見えなかった子どもの状態が、この時期になると少しずつ表面化してきます。だからこそ、この段階での気づきや関わりがとても大切です。日々の生活の中で小さな変化に気づいた時は、やさしく声をかけたり、家族でゆっくり話す時間をつくってみてください。早めに関わることで、悩みが大きくなる前に解決できる可能性も高くなります。
 上述の文部科学省の調査結果は、学校側が把握した事実であり、不登校の児童が回答したものではありません。そのため、やる気がでない等の背景には、友人関係や勉強の悩みなど、様々な要因が複雑に影響し合っている可能性もあります。このような複雑なケースの場合は、家庭だけで解決しようとせず、学級担任やスクールカウンセラーに相談して、家庭と学校の双方が連携しながら支援できる環境を構築する必要があります。

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参考文献
文部科学省(2025)令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について
https://www.mext.go.jp/content/20260116-mxt_jidou02-100002753_1_3.pdf

この記事を書いた人

松山東雲女子大学准教授

鏡原崇史氏

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広島大学大学院修了(博士〈教育学〉・公認心理師)。専門は発達心理学および特別支援教育。 療育施設で障がいのある子どもの支援に携わったのち、発達段階に応じた支援法や療育プログラムの開発に取り組む。 現在は松山東雲女子大学で保育士・幼稚園教諭養成の科目を担当しながら、保育所・幼稚園・こども園や小学校などを巡回し、 子どもたち一人ひとりの発達に即した助言や支援を行っている。 愛媛県特別支援教育専門家チーム委員、松前町子ども・子育て会議委員も務める。