食事中にウロウロしたり、「食べさせて」と言ってきます。どう接すればいい?

Q. 毎回食事中にウロウロしたり、食べさせてと言ってきます。どうしたら座って自分で食べてくれるようになりますか?(子どもの年齢:4歳)

A. スモールステップを意識しつつ、甘えたい気持ちを受け止めてあげましょう。

 食事のたびに立ち歩いたり、「食べさせて」と言われると、心配やイライラも重なり悩みますよね。また、「もう4歳だから自分で食べて欲しい」という気持ちが出てくるのは自然なことです。

 今回は4歳の発達的な特徴を整理したうえで、家庭でもできる関わり方をご紹介します。

4歳の発達的特徴

 発達心理学的には4歳頃は、「自立」と「依存」が同時に見られる時期です。つまり、「自分でやりたい」という気持ちが強くなる一方で、まだまだ親に甘えたいという欲求も残っています。家庭によっては、弟や妹ができたことによって甘える機会が減り、一時的に甘え行動が増加するケースもよく見られます。

対応のポイント

 対応のポイントとして、スモールステップの視点で考えていきましょう。例えば「最初の5分は座って食べよう」など、短い時間での成功体験を積むことで、自己効力感が高まりやすくなります。また、「全部自分で食べる」ではなく、「最初の数口は自分で、その後は手伝う」といった段階的な関わりも有効です。これらは、自立を促しつつ、子どもの甘えたい気持ちも受容する方法として有効です。

 さらに、「できたこと」に焦点を当てたフィードバックが重要です。「座って食べられたね」「一人で食べられたね」と具体的に行動を認めることで、その行動は定着しやすくなります。大切なのは、子どもの行動を見る視点で、食事中にウロウロした時に叱るのではなく、少しの時間でも座って食べられている時にその姿を認めることです。

 一人で食べられた時、座って食べられた時は、ぜひ「食べさせて」という子どもの気持ちを受け止めて、食べさせてあげてください。本当の意味で子どもが親に甘えられる時期は限られていて、認知発達に伴い小学3年生ごろになると徐々に甘える行動を控えるようになります。甘えたい気持ちを受け止めてもらえるという経験は、愛着形成において重要な意味を持ちますので、4歳という年齢をふまえると、しっかり甘えさせてあげていいと思いますよ。

この記事を書いた人

松山東雲女子大学准教授

鏡原崇史氏

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広島大学大学院修了(博士〈教育学〉・公認心理師)。専門は発達心理学および特別支援教育。 療育施設で障がいのある子どもの支援に携わったのち、発達段階に応じた支援法や療育プログラムの開発に取り組む。 現在は松山東雲女子大学で保育士・幼稚園教諭養成の科目を担当しながら、保育所・幼稚園・こども園や小学校などを巡回し、 子どもたち一人ひとりの発達に即した助言や支援を行っている。 愛媛県特別支援教育専門家チーム委員、松前町子ども・子育て会議委員も務める。