今春発売予定!伊織コラボタオルアイテムのできるまで【前編】
こんにちは、ディレクターの伊場です。
インスタで少しだけご紹介した今春発売予定の新商品。
こちらのディレクターズコラムでは、さらに深掘りしてアイテムについて前編・後編に分けてお話しさせていただけたらと思います。
タオル専門店「伊織」とコラボすることになったきっかけ
コラボのお話がスタートしたのは昨年2021年2月ごろ。ちょうど伊織 道後湯之町店でフォルネのPOPUPを行っていただいた時です。
互いのブランドで子ども向けのアイテムを展開していることから、伊織のクリエイティブを統括する松浦さんと「一緒になにか作りたいですね」というところからお話は始まりました。
フォルネの活動の拠点でもある愛媛県、特に「今治」は日本最大のタオル産地としても有名です。
愛媛でものづくりを行うフォルネとして、いつか、地元の伝統的な技術を用いたアイテムをつくりたい、発信したいと、ブランド立ち上げ当初から思っていたので、二つ返事でお返事し(^^)コラボアイテムの制作が進んでいきました。
まず考えたのは、タオルでどんなものをつくりたいか?
まず考えたのが、子育てする私たちママにとって本当に欲しいアイテム、機能、デザインを盛り込みたいということ。
赤ちゃん用の製品は世界中に溢れていますが、やはり日本製のものって縫製が丁寧で長く使えたり、どこでどんなふうに作られているかわかるものは、生まれたばかりの赤ちゃんに安心して与えられると考えました。
あとはタオルの良さを実感できるアイテム。今治のタオルは吸水性や品質の良さが自慢だったりします。その良さを存分にアイテムに落とし込みたい。
そして、フォルネのお客さま・フォロワーさまは皆さん目の肥えた方が多く、機能性もデザイン性も考えながら選んでくださる方が多いと感じているので、そんな皆様に「良い」と思ってもらえるデザインを!と。
それらの想いから、
【製品として】
◎赤ちゃんも安心して使えるもの
◎どこでどんなふうに作られたかわかるもの
◎日本製
【デザイン】
◎デザインの可愛さ
◎つけ襟のようなファッション的要素も
◎洋服に合わせやすいシックなデザインとくすみ系ニュアンスカラー
【フォルネらしさ】
◎ママにとっても使い勝手が良いもの
◎気分によって2way・3wayで使える
◎機能性
という点に着目し、ものづくりを進めていきました。
では、具体的になにをつくっていく?
柔らかいバスタオルは必須!
産後すぐから、お風呂はもちろん、お昼寝の時に敷いたりお腹にかけたり、おくるみのように使ったり…。
バスタオルは何枚あっても助かり、出産祝いでいただいたものがとても重宝したのを覚えています。
また、タオル製のスタイは、しっかりと赤ちゃんのよだれを吸収し、お口からこぼれたお水やお茶もさっと拭き取れたのも子育てをする中で覚えています。
そして、保育園・幼稚園へ行き始めた頃にはループ付きハンドタオル、小学校ではタオルハンカチと、毎日持たせるタオル製品だからこそ、
【◎自分用としても・プレゼントとしても選びたくなるもの】
【◎お家でも・幼稚園や保育園、小学校でも使えるもの】
が多くの方に喜ばれるのではと考え選んだのが、
▶︎スタイ
▶︎ラトル
▶︎ミニハンカチ
▶︎ハンドタオル
▶︎フェイスタオル
▶︎バスタオル
の6アイテムです。
6アイテムの色柄・形、デザインを決めていく
スタイ
スタイのデザインについては本当に本当に悩み、洋服に合わせやすい無地のアイテムも欲しいし、小さな柄が散りばめられたものも可愛いし…
ただ、最初から決めていたのはチャコールグレーの製品をつくること。
大人用のタオルはチャコールグレーなどシックな色合いのアイテムはあるのに、子どものものってあまりない気がして。チャコールグレーの知育ポスターを好きな方は、きっと私と同じように気に入ってくれるだろうと!
そして、フォルネのポスターのゆるいイラストも、赤ちゃんのアイテムとマッチすると考えおよそ30デザインほど案を作成しました。
形状については、やはり使いやすい丸型。クルクル回ってもどんな角度から見ても可愛く見えるもの。そして、このところ個人的に襟付きのお洋服が好きで、襟のように見えるスタイは作りたいと前々から思っていました。
そこから決定したスタイの形状が丸型・セーラー型の2型。
色についてはチャコールグレーとライトグレーで、シックにも、優しい印象にも選べるように。
そしてそして、無地・柄物どちらも欲張りに楽しめるようにリバーシブルに。
柄物のイラストは男女問わず使っていただけるよう、bird柄・toy柄に決定。
▽スタイのデザイン案
ラトル
bird柄と、toy柄の車のモチーフを採用して、ベビーカーやバッグにつけても可愛く、小さなお子さまも握りやすいサイズ感のラトルのデザインに決定しました。ラトルの中には鈴入り。
ミニハンカチ
子どもが折りたたんでポケットに入れやすいサイズのもの。
バスタオル・フェイスタオル
やはり使い勝手の良いベーシックな長方形。スタイのデザインを落とし込んで、お揃いのデザインに仕上げました。
▽画像はデザインについて色々決まってきた頃
続いて、素材はどうするか
タオルと一言で言っても、ガーゼなのかパイルなのかジャカード織りなのか、糸の番手やヨリの種類[普通糸、甘撚り(あまより)糸、無撚糸(むねんし)等々]があり、どれを選びどんな表現でつくっていくか、厚みやふっくら感、目の細かさは?…などなど。
伊織の松浦さんはじめ、タオルのエキスパートな方々にサポートいただきながら本当に糸一本の状態から考えて、選んでいきました。
ふわっふわのパイルも気持ちいいけど、ふわふわすぎると赤ちゃんは使いにくいかも。また、厚手すぎてもかさばったり、乾きにくかったり…
さまざまな検討を重ね、スタイは肌あたりの良さや優しさ、風合いの可愛さからガーゼを。
タオル類については吸水性も考慮し、片面ガーゼ・片面パイルを採用。
ちなみに、こだわりのセーラー型スタイは無地で作りたかったのですが、単なる無地では寂しさを感じたため、織りで柄を表現するジャカード織りにしました。
▽画像は形状と素材のイメージサンプル
デザインはフォルネオリジナルデザイン。
伊織さんには適切な素材の選定、タオルとして表現可能か否か、お子さまの使うアイテムとしての使いやすさなど、全体を通してサポート頂きながら、実に自由に楽しくデザインさせていただきました。
サンプルをつくって→チェックを繰り返す
今回のアイテムは染めの色からオリジナルでつくっていきました。写真は染めの色見本「ビーカー」と呼ばれるもの。チャコールグレーとライトグレーの色が決定。
スタイ
こちらは無地部分のジャカード織のデザイン。ヘリンボーン、ポコポコとしたトッドのボーダー、平織など、少しずついろんな柄を混ぜて、シンプルながらもさりげない凹凸感が可愛い織り柄に仕上げました。
生地と同時進行でスタイの形状見本も進めていきます。
セーラー型スタイは全体のバランスや丈感、織り柄の出方など。丸型のスタイは肩の落ち具合や、正面にくる曲線の見え方など。ここから細かい部分を調整。色はまだダミーの状態。
続いて、パイピングやバイアス、ピコレース、綾テープ、ボタンなどを決定。
ラトル
ラトルの刺繍サンプルも。フリーハンドで描いた、カチッとしすぎないラインにこだわっています。中綿の量や厚みも確認して、細かな部分まで微調整していきます。
タオルアイテム
生地の色に合わせてヘム部分(タオルを横向きに置いたときの
天地の縫製部分がミミ。左右の縫製部分がヘムと言います)の色を指定したり、柄のサイズやバランスを調整したり。
ネームタグ
製品全体につけるコラボネームタグも。ここにも小さなこだわりがあって、ループとしても使える長さに変更したり、なおかつ子どもの名前も書き込めるようロゴ横に余白となるスペースをとっています。
ちなみに、ここまで力強いサポートを行なってくれたのがフォルネのスタッフとして一緒に活動している「あやちゃん」こと宮内さん。彼女は、もともとファッション系専門学校を卒業し、大手ファッション雑誌のエディターをしていたことから、布ものに関してのものづくりについて、たくさんアドバイスしてくれました。
【前編】はここまでとなります。最後までお読みいただきありがとうございました!
【後編】ではいよいよ最終サンプルが完成します!お楽しみに。
FÖRNE director Mayo Iba
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